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MRI検査時の鎮静に関する共同提言

MRI検査時の鎮静に関する共同提言(2020年2月23日 改訂版) 試19-49 参考HP ・小児患者のMRI検査のための鎮静をより安全委するための基準を示したもの ・どの鎮静薬も危険である ・鎮静の深さは「一連のもの」であり、深さに応じた安全基準を設けることの意義は小さい ・パルスオキシメーターは酸素化のモニターであって、換気のモニターではない
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前立腺癌の骨転移検出のための全身MRI撮像の指針

参考PDF①  参考PDF② 試19-50、18-50、17-50 1. 背景 近年、進行前立腺癌に対する治療法の進歩により治療法が多岐にわたるようになったため正確な病期診断が重要になってきた。正確な病期診断による治療法の選択、治療法変更の最適タイミングの決定が重要であり、画像診断が重要な位置づけとなる。前立腺癌骨転移に対する画像診断として骨シンチグラフィが長らく使用されてきたが、偽陽性・偽陰性も多く全身MRIの有用性が報告されるようになってきた。欧州がん研究治療機構 (EORTC,European Organization for Research and Treatment of Cancer) でも前立腺癌骨転移検索には全身MRIもしくはコリンPET(現時点で日本未承認)が推奨され、骨シンチグラフィは第二選択となっている。全身MRIは骨転移の診断精度が高いだけでなく低コスト・非侵襲的(無被ばく・非造影)であり、経過観察が特に重要な進行前立腺癌の治療選択に有用性が高い。2017年に欧州泌尿器科学会が発表した前立腺癌の骨転移を評価する構造化レポートシステムであるMET-RADS-P ...
安全性

医薬品

アルテプラーゼ(rt-PA) 試14-24、12-48 参考PDF① 参考PDF② 参考PDF③ 参考HP① ○概要 ・アルテプラーゼの適応選択、治療後の経過観察にMRI画像検査を行う ・アルテプラーゼ静注療法:発症から4.5時間以内に治療可能な虚血性脳血管障害患者に対して行う ・胸部大動脈解離が強く疑われる場合は適応外 ・胸部大動脈瘤の存在が判明している場合は慎重投与 ○経皮経管的血栓回収療法の適応 →rt-PAの経静脈投与が適応外、又は静脈投与により血流再開が得られない場合 →最終健常確認時刻より6時間を超えたICAまたはMCA M1部の急性閉塞が原因と考えられる脳梗塞 →頭部CT灌流画像またはMRI拡散強調画像における虚血コア体積と、神経症状あるいは灌流画像での灌流遅延領域にミスマッチがあると判断される症例に対し、最終健常確認時刻から24時間以内に経皮経管的血栓回収療法を開始することが勧められる ブスコパン 試5-12 参考HP① ・腸管の蠕動による動きを抑え、腸管・骨盤領域の画質を向上させる ・禁忌  「出血性大腸炎」  「緑内障」  「前立腺肥大」  「重篤な心疾患」  「麻...
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SAR

SAR(比吸収率) 試19-42、19-47、18-17、18-40、18-41、17-21、17-41、17-46、15-19、15-44、14-27、14-32、14-33、13-26、12-32、12-13、11-32、11-47、9-24、8-21、8-33、7-12、7-18、7-22、7-23、6-17、2-9、2-12、1-9、1-12 参考書籍:完全解説P404、670 概要 ・RF送信コイルからのラジオ波帯域の高周波照射によって、高周波エナルギーが誘導加温により熱として人体に吸収される ・RFによる発熱の効果はSARによって評価される ・SAR =  (σ・D・ω2・B2・R2・α2 )/20ρ ・D ∝「スライス数」「RFパルス時間」「1/TR」 σ:電気伝導率(水分含有量の多い組織ほど高い) D:RF(高周波パルス)のデューティサイクル ω:周波数 B:RF(高周波)の磁場強度、静磁場強度 R:球体の半径(患者の大きさ) α:フリップ角 ρ:組織密度 ・単位: ・水分含有量の少ない組織(脂肪、骨髄)では多い組織(血液、脳脊髄液)より小さくなる ・人体の中心部よりも...
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クエンチ / 騒音

クエンチ 撮像技術P205、完全解説P368、P370 試18-47、17-47、16-47、15-45、15-50、14-33、13-27、11-29、11-30、10-50、8-37、7-32、7-35、7-37、6-23、6-24、6-31、5-30、2-6、1-6 概要 ・超伝導磁石型MR装置で発生 ・静磁場コイルが超伝導状態を保てなくなり、常伝導状態へ遷移することで発生 ・液体ヘリウムに浸した磁石の綿材が過度に熱せられることで発生  原因不明で発生する(自然クエンチ)こともある ・超伝導状態を保つ要素 :「臨界温度」 「臨界電流密度」 「臨界磁場」 ・MR室のドアは外開きorスライドドアが望ましい →クエンチにより検査室内の圧力が高くなり、押しても開かないことがあるため ・マグネットの緊急減磁装置を作動させると、冷媒が気化しクエンチが発生 ・故意にクエンチを発生させる時は、事前に消防署に連絡 ・ヘリウム排気管や排気口に詰まりや閉塞があると、クエンチ時に検査室内に気化したヘリウムが漏れることがある ・安全対策として酸素濃度モニターを設置する ・野外のヘリウムガス排気口  排気口...
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操作モード / 高周波(RF)強度 / 末梢神経刺激

操作モード 試1-3、12-26、18-40、19-42 参考書籍:完全解説P668 JIS Z 4951:2017 ・どの操作モードでも、患者およびMR作業従事者の心臓への刺激を防止する ・どの操作モードでも、患者およびMR作業従事者に対して耐えられないPNSの発生を最小にする ・操作者が望めば円偏波RFを使用する場合はCPという表示を確認することができる 通常操作モード ・定義 :いかなる出力も患者に生理学的ストレスを引き起こす可能性のある限界値を超えない ・静磁場強度 :B0 ≦ 3T ・傾斜磁場出力上限値(直接決定) :平均PNS(末梢神経刺激)閾値の80%以下 ・不快なPNSの発生を最小にしなければならない ・このモードを超える事の決定は、患者に対する潜在的なリスクと効用との関係から  医学的に判断しなければならない ・このモードのレベルを超える場合には、患者およびMR作業従事者に  与える可能性のある影響を説明しなければならない 第一次水準管理操作モード ・定義 :いくつかの出力が患者に医療管理を必要とする生理学的ストレスを  引き起こす可能性のある値に達する ・静磁場強度...
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保守点検・安全管理等/添付文書/規格

保守点検・管理 試17-40、15-41、14-26、10-41、9-27、8-22、7-35、5-26 ・「超伝導磁石式全身用MRI装置」、「永久磁石式全身用MR装置」の薬機法上の位置づけ  「設置管理医療機器」  「内蔵機能検査用器具」  「特定保守管理医療機器」 ・保守管理医療機器  厚生労働大臣が指定する医療機器  MRI装置も含まれる ・薬機法における磁気共鳴画像診断装置の分類  →クラス2 ・クエンチ管は定期点検項目なし ・画質性能の維持に関係するもの  「静磁場の均一性」  「中心周波数の変動」  「検査室の電磁シールド性能」 ・超伝導マグネットの冷媒ヘリウムは,冷凍機で冷却されていても減る ・安全管理責任者は病院管理者が兼務できない ・医療機器安全管理責任者の業務 「従業者に対する医療機器の安全使用のための研修の実施」 「保守点検計画の策定と保守点検の適切な実施」 「医療機器安全使用のための情報収集、改善方策の実施」 添付文書 試18-40、13-34、11-26、8-22、7-32、6-23 ・添付文書は電子化して公開しなければならない ・療機器添付文書記載事項 :警...
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NEMAとIEC(JIS)の比較表

SNR測定に関する要件の比較   NEMA MS1(2008)  IEC 62464-1(2007) 電気的負荷  50-90kgの人体と同等であること  50-90kgの人体と同等であること ファントムサイズ 頭部:撮像面内で直径10cmの円、もしくはコイルの保証範囲の85%のどちらか大きい方を最小のファントムサイズとする 体幹部:撮像面内で直径20cmの円、もしくはコイルの保証範囲の85%のどちらか大きい方を最小のファントムサイズとする 150mm以上(頭部) 200mm以上(体幹) 信号発生物質  T1<1200ms、T2>50ms、spin density=density of H2O±20%(@water based) T1<1200ms、T2>50ms、spin density=density of H2O±20%(@water based) 室温・ファントム温度  22±4℃  22±4℃ スライス厚 10mm以下  5mm TR  内容液のT1値の3倍以上  1000msもしくは内容液のT1値の3倍のうち大きい方 TE  臨床上で一般的な値 30msもしくは内容液のT2...
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安全な撮像環境

検査環境 試15-50、14-33、12-35、11-47、8-21、8-33、7-32、7-23、6-23、6-33、5-23、2-20、1-20 ・MR 検査室には電波シールドをおこなう ・吸引力は静磁場の力によって起こり、ガントリー開口部が最も強い ・トルク(単位:N・m)の働く方向は限られている ・アクティブシールドタイプの超電導マグネットは漏洩磁場勾配が急である ・RF 送信コイル内に使用しないコイルがあってもコネクタは接続しておく ・高周波磁場によるやけどの危険因子 「送信コイル内に導電性の物質が存在」 「湿った衣服の着用」 「人体の一部に導電性ループの形成」 「人体を送信コイル表面に接触させるような配置」 「ケーブルがループを形成」 「RF受信コイルのケーブル接続部や絶縁被覆の損傷」 ・人体の中心部よりも体表のほうが加熱されやすい ・内股火傷を防止するには両方の太ももを接触させないようにパッドなどをはさむ ・保温下着による発熱は発汗が主たる原因である ・なるべく体の露出を減らす ・MR 検査施行中の患者は腕を組んではならないのはファラデーの法則が関係する ・MRI検査室内...
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SNR(NEMA)

試18-22、17-23、15-23、14-15、13-5、12-7、11-44、10-34、10-48、8-24、6-37、5-37、3-32 参考:MRI評価と解析P33〜34 ①撮像条件などに関する要件 ファントム 受信コイルの中心に設置し、磁場中心で測定する T1値:1200ms以下 T2値:50ms以上 使用コイル RFコイルには人体とおよそ同等の電気的負荷を与えて撮像を行う 装置備え付けのBodyコイル、もしくは頭部系のボリュームコイルを用いる 受信コイルはシングルチャンネルのボリュームコイルを使用する 撮像条件 ・室温およびファントムの温度 :22±4℃ ・TR :信号発生物質のT1値の3倍以上 ・TE :臨床上一般的なシングルエコー ・スライス厚 :10mm以下 ・FOV :RFコイルの最大径の110%を超えないこと ・スピンエコー法における1st echoを推奨されるが、強制ではない ・FSE法は使用してはいけない ・シングルスライスで軸位断とし、磁場中心とファントム中心が一致していること ・2回スキャンのうち、第1スキャンの終了から第2スキャンの開始までの時間は5分...
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造影剤

試19-29、19-35、18-3、18-26、18-48、17-7、17-48、16-49、15-5、15-29、14-34、13-18、13-32、7-4、3-11、3-24 参考PDF①  参考PDF②  参考PDF③ 参考HP①  参考HP② MRI安全性の考え方第2版P252~266 1.細胞外液性造影剤 Gd(-DTPA,-DOTA,etc.) ・常磁性の細胞外液性造影剤 ・正常脳脊髄では血液脳関門を通過できないが、  BBB が破壊されている腫瘍などの病変部には入り込む ・薬剤が分布する周囲のプロトンの緩和時間を短縮させる ・陽性造影剤、高濃度で陰性造影剤となる  通常の濃度での投与によりT1値短縮が優位となり、T1WIで信号強度は強くなる  濃度を増加させるとT2値短縮が優位となり、信号強度は小さくなる  造影剤の濃度と信号強度は比例しない ・投与方法:静脈内投与       血中および細胞外液に取り込まれる ・排泄経路:尿中 ・体内蓄積性がある→小脳歯状核や淡蒼球や尾状核に蓄積する  線状型はマクロ環状型のものよりも体内に沈着しやすい ・FLAIR法で短いTEを用いる...
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幾何学的歪み(NEMA)

試15-24、13-4、12-5、10-34、10-37、10-48 撮像条件などに関する要件 ファントム ・受信コイルの中心に設置する ・ファントムサイズ 装置の保証範囲をカバーできる大きさ 仮にコイルの補償範囲が立方体や球形ならばそれと同じ形状と大きさを持つファントムが必要となる ただし、汎用性のあるファントムとして内部にリング、穴、ピンなど補償範囲の境界を定義できる構造物を含むものでもよい 撮像条件 ・室温およびファントムの温度 :22±4℃ ・TRおよびTE :臨床上選択されうる範囲内で設定 ・スライス厚 :10mm以下 ・FOVの大きさ :RFコイルの最大保証範囲を含むように設定 ・ピクセルサイズ :最大保証範囲の1%以下で正方形になるように設定する → 大きすぎると測定誤差を生じてしまう ・スピンエコー法における1st echoを使用する ・シングルスライスで、磁場中心に合わせて横断、矢状断、冠状断を撮影する ②測定方法 ・画像上でファントム中心を通るファントム壁面から壁面までの距離を測定する ・測定値と実寸の誤差割合を算出し、絶対誤差を歪とする ・測定間隔は45度以下で4...
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医療デバイス

医療デバイス 条件付きMRI対応ペースメーカー 試18-44、17-43、16-45、14-30、14-31,13-31、13-34、12-36、11-31、11-30、11-29、10-27、9-25、8-32 参考PDF①   参考PDF②   参考HP① ○概要 ・現状、0.5T、1.0T対応のものはない ・1.5T対応、3.0T対応の機種がある ・除細動付にも対応している ・所定の研修を受講していなければ実施できない ・添付文書には患者への教育の徹底が記載されている ○検査における注意事項等 ・水平磁場のトンネル型のみ許可されている ・機種の添付文書に記載されている静磁場のみ検査可能 ・検査時は生体モニターを装着し、連続的に心拍を監視することが義務付けられている ・ペースメーカーの本体は胸郭に埋められていることに限る ・遺存リードは検査不可 ・心臓ペースメーカー植込み者は漏洩磁場のある操作室には入室できるが、磁場強度が0.5mTの場所まで ・B1+rms<2.0μTはSAR<0.1W/kgより撮像条件の制限値が緩和される ・検査中はオーバセンシングに特に注意する ・静磁場から受...
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