前立腺癌の骨転移検出のための全身MRI撮像の指針
参考PDF① 参考PDF②試18-50、17-501.背景近年、進行前立腺癌に対する治療法の進歩により治療法が多岐にわたるようになったため正確な病期診断が重要になってきた。正確な病期診断による治療法の選択、治療法変更の最適タイミングの決定が重要であり、画像診断が重要な位置づけとなる。前立腺癌骨転移に対する画像診断として骨シンチグラフィが長らく使用されてきたが、偽陽性・偽陰性も多く全身MRIの有用性が報告されるようになってきた。欧州がん研究治療機構(EORTC,EuropeanOrganizationforResearchandTreatmentofCancer)でも前立腺癌骨転移検索には全身MRIもしくはコリンPET(現時点で日本未承認)が推奨され、骨シンチグラフィは第二選択となっている。全身MRIは骨転移の診断精度が高いだけでなく低コスト・非侵襲的(無被ばく・非造影)であり、経過観察が特に重要な進行前立腺癌の治療選択に有用性が高い。2017年に欧州泌尿器科学会が発表した前立腺癌の骨転移を評価する構造化レポートシステムであるMET-RADS-P(METastasisReporting...