SNR(NEMA)

試18-22、17-23、15-23、14-15、13-5、12-7、11-44、10-34、10-48、8-24、6-37、5-37、3-32
参考:MRI評価と解析P33〜34

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①撮像条件などに関する要件

ファントム

受信コイルの中心に設置し、磁場中心で測定する
T1値:1200ms以下
T2値:50ms以上

使用コイル

RFコイルには人体とおよそ同等の電気的負荷を与えて撮像を行う
装置備え付けのBodyコイル、もしくは頭部系のボリュームコイルを用いる
受信コイルはシングルチャンネルのボリュームコイルを使用する

撮像条件

・室温およびファントムの温度
22±4℃

・TR
:信号発生物質のT1値の3倍以上

・TE
:臨床上一般的なシングルエコー

・スライス厚
10mm以

・FOV
:RFコイルの最大径の110%を超えないこと

・スピンエコー法における1st echoを推奨されるが、強制ではない
FSE法は使用してはいけない
・シングルスライスで軸位断とし、磁場中心とファントム中心が一致していること
・2回スキャンのうち、第1スキャンの終了から第2スキャンの開始までの時間は5分以内とする
・信号値を求める関心領域の大きさは、ファントムの信号領域中心の75%以上とする

②測定方法

A)差分法(real画像)

1.差分法(2回撮像法)
・ファントム法では差分法が最も精度が高い
・装置付属の差分機能を使用する
・同一撮像条件で同一位置を2回連続で撮像した画像を用いて差分を行う
※差分処理での閾値設定は負の値を0とせず保持する設定にする
一方の画像における平均信号強度MSと、差分画像に設定した同一ROIにおける標準偏差SDSUBを用いる
SNR = (MS/SDSUB)×√2

2.ピクセルシフト法(1回撮像法)
・撮像した1枚の画像から、3方向(読み取り方向、位相エンコード方向、斜め方向)にそれぞれ1ピクセルシフトさせた画像を作成
・それぞれ元画像との差分画像を作成
・ノイズは各差分画像ROIの標準偏差より算出

 

B)バックグラウンド領域からノイズを求める方法(magnitude画像)

バックグラウンド領域でのノイズはレイリー分布を示す

雑音値をバックグラウンドにおける標準偏差SDBGとする
SNR = MS/SDBG ×√((4-π)/2)
雑音値をバックグラウンドにおける平均信号値MBGとする
SNR = MS/MBG ×√(π/2)

③留意点

画像のノイズ分布により、算出方法が異なることに注意が必要

・パラレルイメージングでのSNR測定
5定点差分法を使用する
→ 空中で雑音を測定するのは望ましくない

位置によってSNR値が異なる(位置依存性)
ジオメトリーファクターに依存する

・基本的にSNRとCNRは相関する

 

④NEMAおよびIEC(JIS)におけるSNR測定に関する要件の比較

 

コメント

  1. やまだのおろち より:

    こちらでも失礼します。
    15回-23などについてですが、
    ①×
    ②PIの画像評価であれば表面コイルを用いる場合はSNRと均一性を同時に測定する→〇
    ③差分法は装置付属のものではなく外部のフリーソフトでもよい→×
    ④〇
    ⑤×
    で2.4が正解だと思っていました。
    3番について装置付属のものを使う必要性などありましたらご教示いただけると幸いです。

  2. やまだのおろち より:

    すいません2,4ではなく2.5が正解だと思っていました
    修正します

    • 対策ノートの人 より:

      やまだのおろち様
      コメントありがとうございます。
      15-23について再考しましたので報告します。

      2. 表面コイルを用いる場合,SNRと均一性の評価を同時に行う.
      3. 差分法を用いたSNR測定は装置付属の差分機能を使用する.
      4. CNR(contrast-to-noise ratio)が高くなると信号検出能は低下する.

      選択肢2について
      やまだのおろち様のコメントにある、「PIの画像評価であれば表面コイルを用いる場合はSNRと均一性を同時に測定する」は私の持ち合わせている参考書等では確認することができませんでした。差し支えなければ、参考物並びに引用箇所を教えて頂けると幸いです。
      また、私がこの選択肢を解くにあたり、NEMA法ではSNR測定および均一性測定ともに「・表面コイルは使用できない、Parallel imagingを使用してはいけない」とあるため、誤りだとしたくなります。しかし、問題文ではNEMA法に限定しているわけでもないため、選択肢2が正解にもなり得る気もします。

      選択肢3について
      MRI集中講習P40にて、「計算に必要な手順は、ほとんどの場合MR装置の解析ソフトで可能である。また、汎用の画像処理ソフトを用いてもかまわない。」とあります。
      そのため、装置付属のものを必ず使用する必要性はないです。
      選択肢の文章表現が曖昧なのでややこしいですが、間違いではない記載かと考えます。

      選択肢4について
      過去問の解答一覧にて、選択肢4が正しいことになっていましたが、誤りのため修正予定です。

      現状は、選択肢2の根拠がわかるまでは選択肢3.5を解答としておこうと考えています。

      以上、中途半端な返信になりましたがよろしくお願いいたします。

  3. やまだのおろち より:

    すいません一部勘違いがあったかもしれません。
    どこかの解説サイトで、PIの画像測定の際は表面コイルを用いる際は感度補正フィルタを用いるが、それによる雑音不均一がでるために均一性とSNRは同時に測定し方が良いというのを見た気がしたのですが見つかりませんでした。申し訳ありません。
    ただ管理人様のおっしゃる通り、NEMAの場合という記載がないため表面コイルの制限はないのかもしれません。16回23の問題も同じくNEMAの場合という記載がなく、表面コイルを用いる場合は同時に測定するという回答を正解とすると2.3.5が正解となり回答数が合致します(ただしこれは不適切問題とされていますが。。。)
    せっかく調べていただいたのにすみません。
    お手数をおかけしました。

    • 対策ノートの人 より:

      やまだのおろち様

      改めて調べていただきありがとうございます。

      今回私の持ち合わせの参考書籍の範囲の情報でしか答えられず、十分に調べきれず申し訳ありません。
      以前に見られた解説サイトの記載が見つかった場合には、コメントで教えていただけると助かります。

      問題文、選択肢をどう解釈するかで回答が別れるような問題ですね。公式の解答があればいいのですが。。。

      • oshiruko より:

        横から失礼します。
        私も、先ほど選択肢の2について調べていたのですが、
        認定機構のSNRの性能評価の手順の後半に補足として

        「NEMA法とは異なるが~」

        というような書き出しがされている部分があります。

        こちらが、根拠になっているのかなと思いますが、いかがでしょうか?

        http://plaza.umin.ac.jp/~JMRTS/exam/exam2.html

        • 対策ノートの人 より:

          oshiruko様

          過去問15-23についてコメントありがとうございます。
           提示していただいた認定機構HPにて、今井 広,宮地利明,小倉明夫, 他.差分マップ法および連続撮像法によるParallel MRI画像のSNR測定.日放技学誌 64(8):930-936,2008を確認しました。
           
          上記を参考にすると、
          表面コイルを用いる場合には、感度補正フィルタ処理の有無により、信号値と雑音値のどちらかが不均一分布となる。また、Parallel imagingではこれらに加えて、geometry factorにより不均一雑音となりSNR分布の位置依存性が生じる。そのため、ROIの位置と大きさに問題が生じる。そこで差分マップ法が提唱されています。
          差分マップ法の手法を確認しましたが、選択肢文のようにSNRと均一性の評価を同時に行うような内容は無いと考えます。
          よって選択肢2は誤りではないでしょうか。

    • oshiruko より:

      横から失礼します。
      私も、先ほど選択肢の2について調べていたのですが、
      認定機構のSNRの性能評価の手順の後半に補足として

      「NEMA法とは異なるが~」

      というような書き出しがされている部分があります。

      こちらが、根拠になっているのかなと思いますが、いかがでしょうか?

      http://plaza.umin.ac.jp/~JMRTS/exam/exam2.html

  4. ほし より:

    割って入ってすみません。
    選択肢2についてです。
    標準MRIの評価と解析p39に詳しく載っています。
    内容から選択肢2は正答です。

  5. ほし より:

    追記
    選択肢3ですが、外付けの解析ソフトでもimageJなどのフリーソフトなどでも問題ありません。
    つまり、装置付属でなくても問題ないです。

  6. ほし より:

    さらに追記
    16-23が不適切なのは選択肢5が中途半端な内容だからと考えます。
    バックグラウンド領域から求める方法はバックグラウンド領域の標準偏差から求める方法と平均値から求める方法があり、平均値から求める方法では1.253で余すので、標準偏差からなのか平均値からなのかの文言が必須です。
    そこが抜け落ちているので不適切問題となったと考えます。
    よって16-23の選択肢2も15-23選択肢2も正答です。

    1人でも多くの受験者に役立てれば幸いです。
    頑張ってください!

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