第15回の問題49の正答がわかりません
みなさんの意見を聞かせていただけるとありがたいです
よろしくお願いします
問題文
MRI検査時の安全性に対する判断について最も正しいのはどれか
1. 酸化鉄を含む刺青も装置が改善されて安全にMRI検査が可能になった.
2. 妊娠初期の妊婦に対するMRI検査は胎児への影響が大きいので禁忌である.
3. 授乳中の患者への造影MRI検査は母乳から造影剤が漏出されるので禁忌である.
4. 添付文書の記載事項を遵守しない場合は特段の理由がない限り刑事罰則が適用される.
5. ステントの空間磁場勾配の制限値が680gauss/cmの場合,最大空間磁場勾配が800gauss/cmのMRI装置では検査ができない.
回答
解説サイトや掲示板を確認したところ、選択肢4もしくは5で意見が分かれています
考察
1. 酸化鉄を含む刺青も装置が改善されて安全にMRI検査が可能になった.
参考となる情報元は見つけられませんでした。明らかに誤りである文だと思います。
2. 妊娠初期の妊婦に対するMRI検査は胎児への影響が大きいので禁忌である.
参考HP
参考HPにて、「「妊娠初期に胎児のMRIを実施しても胎児に影響はなかった」との論文が発表されましたが、「問題はない」と言い切っている訳ではありません。」という記載があります。
よって、この選択肢は誤りだと考えます。
3. 授乳中の患者への造影MRI検査は母乳から造影剤が漏出されるので禁忌である.
参考HPにて造影剤使用後の授乳制限は必要ないという判断がされています。よってこの選択肢は誤りだと考えます。
4. 添付文書の記載事項を遵守しない場合は特段の理由がない限り刑事罰則が適用される.
正しいと考えられます。
裁判所HPに添付文書尊守範囲外での判例があります。
その判例以降10判例があるようで、内7判例では過失ありとなっています。
この判例から添付文書範囲外での扱いは民事、刑事どちらも過失を問われる可能性があると思われます。
(ほし様のコメントを引用 2021/7)
5. ステントの空間磁場勾配の制限値が680gauss/cmの場合,最大空間磁場勾配が800gauss/cmのMRI装置では検査ができない.
参考HP
参考HPの内容を参照しましたが、判断が難しいです。
○ほし様のコメントより (2021/7)
開口部から静磁場中心に向かうほど最大空間磁場勾配は低くなるのでステントの位置次第で必ずしも不可能ではないと思われます。
極論、頭部ステントで足の撮像なら頭部は開口部から距離もありアクティブシールドにより漏洩磁場も少なくなることから全く問題なく撮像出来ると思われます。
コメント
正答4と思われます。
(理由)
平成8年判例(平成8年判例 添付文書で検索すれば出ます)で添付文書尊守範囲外での判例があります。
その判例以降10判例があるようで、内7判例では過失ありとなっています。
この判例から添付文書範囲外での扱いは民事、刑事どちらも過失を問われる可能性があると思われます。
5については微妙ですが、開口部から静磁場中心に向かうほど最大空間磁場勾配は低くなるのでステントの位置次第で必ずしも不可能ではないと思われます。
極論、頭部ステントで足の撮像なら頭部は開口部から距離もありアクティブシールドにより漏洩磁場も少なくなることから全く問題なく撮像出来ると思われます。
ほし様
コメントありがとうございます。
・選択肢4について
判例の情報提供ありがとうございます。
・選択肢5について
たしかに頭部ステントで足の撮像の場合だと、開口部からの距離は離れることで影響しないように思いました。