SNR測定に関する要件の比較
NEMA MS1(2008) | IEC 62464-1(2007) | |
電気的負荷 | 50-90kgの人体と同等であること | 50-90kgの人体と同等であること |
ファントムサイズ | 頭部:撮像面内で直径10cmの円、もしくはコイルの保証範囲の85%のどちらか大きい方を最小のファントムサイズとする 体幹部:撮像面内で直径20cmの円、もしくはコイルの保証範囲の85%のどちらか大きい方を最小のファントムサイズとする |
150mm以上(頭部) 200mm以上(体幹) |
信号発生物質 | T1<1200ms、T2>50ms、spin density=density of H2O±20%(@water based) | T1<1200ms、T2>50ms、spin density=density of H2O±20%(@water based) |
室温・ファントム温度 | 22±4℃ | 22±4℃ |
スライス厚 | 10mm以下 | 5mm |
TR | 内容液のT1値の3倍以上 | 1000msもしくは内容液のT1値の3倍のうち大きい方 |
TE | 臨床上で一般的な値 | 30msもしくは内容液のT2値の1/3のうち小さい方 |
FOV | 撮像面における最大RFコイル寸法の110%以下 | ・250mm(頭部) ・440mm(体幹) ・撮像面におけるRFコイル寸法の110%以下(その他すべてのコイル) |
マトリクス | 128×128以上 | 256×256 |
撮像断面 |
受信コイルの中心に合わせた横断像 |
アイソセンターに合わせて横断、矢状断、冠状断 |
受信帯域幅 |
記載なし |
100±3Hz/pixel |
信号加算 |
記載なし |
不可 |
評価方法 |
・2回撮像による差分法 ・同一関心領域法 ・バックグラウンドの標準偏差を用いる方法 ・バックグラウンドの信号値を用いる方法 |
2回撮像による差分法 |
その他 | 記載なし | スライス厚測定の撮像条件と加算回数以外のすべての項目で同一とする |
幾何学的歪み測定に関する要件の比較
NEMA MS1(2008) | IEC 62464-1(2007) | |
電気的負荷 | 不要 | 不要 |
ファントムサイズ | ファントムサイズは装置の保証範囲をカバーできる大きさであること 仮にコイルの保証範囲が立方体や球形ならばそれと同じ形状と大きさを持つファントムが必要 ただし、汎用性のあるファントムとして内部にリング、穴、ピンなど補償範囲の境界を定義できる構造物を含むものでもよい |
幾何学的ひずみ(歪)が仕様面積の85%を含むROIで測定できるように設計しなければいけない 円筒又は球状で、溶液と試験器具の壁との境界が測定点の位置を決定する 最も大きい場合の角度が22.5°の分割となるように円周上に等間隔で配置した周辺の一連の穴、ピン、管又は他の明確な規則的な構造物を使って構成してもよい ピン又は他の構造物を試験器具の幾何学的中心に配置しなければならない 中心ピンがない場合は、試験器具の中心を画像上での幾何学的位置から決めてもよい |
室温・ファントム温度 | 22±4℃ | 22±4℃ |
スライス厚 | 10mm以下 | 5mm |
TR | 臨床上で一般的な値 | 1000msもしくは内容液のT1値の3倍のうち大きい方 |
TE | 臨床上で一般的な値 | 30msもしくは内容液のT2値の1/3のうち小さい方 |
FOV・マトリクス | FOVの大きさは、RFコイルの最大保証範囲を含むように設定し、ピクセルサイズは大きすぎると測定誤差を生じるので、最大保証範囲の1%以下で正方形になるように設定する | マトリクスサイズ及び撮像領域(FOV)は、ピクセルサイズの大きさによる誤差を最小にするため、両方のピクセルサイズが1mm以下となるように選択する |
撮像断面 | アイソセンターに合わせて横断、矢状断、冠状断 | アイソセンターの±30mmに合わせて横断、矢状断、冠状断(ただし、ファントム中心はアイソセンター) |
受信帯域幅 | 記載なし | 100±3Hz/pixel |
信号加算 |
記載なし |
可能 |
画像フィルタ |
記載なし |
幾何学的ひずみ(歪)補正フィルタを使用してもよい 操作者が選択できる他の全てのフィルタは無効にしなければならない 無効にできない場合には使用している全てのフィルタを結果に記載する |
評価方法 |
測定された値Lmとファントム実寸サイズLaとの誤差割合を算出し、最大誤差を表記する Geometric distortion = max [100× (Lm – La )| / La ] |
それぞれの得られた画像より計測したNd個の放射状に計測した距離の平均値rと試験器具の実際の放射状に計測された距離Rとの差を幾何学的ひずみ(歪)δとして表記する δ=1-r/R |
計測したNd個の放射状に計測した距離の標準偏差としての幾何学的ひずみ(歪)≅誤差σδ |
||
計測した幾何学的歪みriの最大値rmax rmax=max(ri) |
均一性測定に関する要件の比較
NEMA MS1(2008) | IEC 62464-1(2007) | |
電気的負荷 | 不要 | 不要 |
ファントムサイズ |
頭部:撮像面内で直径10cmの円、もしくはコイルの保証範囲の85%のどちらか大きい方を最小のファントムサイズとする 体幹部:撮像面内で直径20cmの円、もしくはコイルの保証範囲の85%のどちらか大きい方を最小のファントムサイズとする |
150mm以上(頭部) 200mm以上(体幹) |
信号発生物質 | T1<1200ms、T2>50ms、spin density=density of H2O±20%(@water based) | T1<1200ms、T2>50ms、spin density=density of H2O±20%(@water based) |
室温・ファントム温度 | 22±4℃ | 22±4℃ |
スライス厚 | 10mm以下 | 5mm |
TR | 内容液のT1値の5倍以上 | 1000msもしくは内容液のT1値の3倍のうち大きい方 |
TE | 臨床上で一般的な値 | 30msもしくは内容液のT2値の1/3のうち小さい方 |
FOV | 撮像面における最大RFコイル寸法の110%以下 |
・250mm(頭部) ・440mm(体幹) ・撮像面におけるRFコイル寸法の110%以下(その他すべてのコイル) |
マトリクス | 128×128以上 | 256×256 |
撮像断面 | 受信コイルの中心に合わせて横断像、矢状断、冠状断 | アイソセンターの±30mmに合わせて横断、矢状断、冠状断 |
受信帯域幅 | 記載なし | 100±3Hz/pixel |
信号加算 | 記載なし | 可 |
画像フィルタ | 可:9点ローパスフィルタ | 記載なし |
測定ROIの範囲 | 75%以上 | 信号発生領域の85%を含むこと |
評価方法 |
・PEAK DEVIATION NON-UNIFORMITY ・GRAY-SCALE UNIFORMITY MAP ・ACR MR Accreditation Program(ACR-MRAP) Uniformity ・NORMALIZED ABSOLUTE AVERAGE DEVIATION |
・NORMALIZED ABSOLUTE AVERAGE DEVIATION |
スライス厚測定に関する要件の比較
NEMA MS1(2008) | IEC 62464-1(2007) | |
電気的負荷 | 不要 | 不要 |
室温・ファントム温度 | 記載なし | 記載なし |
信号発生物質 | 記載なし | 記載なし |
撮像方法 | マルチスライス | シングルスライス |
TR | 内容液のT1値の3倍以上 | 1000msもしくは内容液のT1値の3倍のうち大きい方 |
TE | 臨床上で一般的な値 | 30msもしくは内容液のT2値の1/3のうち小さい方 |
空間分解能 | Pixel size ≦ FWHM/5×tanα | Pixel size ≦ FWHM/20×tanα |
マトリクス | 所定の空間分解能を満たすこと | 256×256 |
スライス厚 | 記載なし | 5mm (or 3mm) |
撮像断面 | 記載なし | アイソセンター±30mmに合わせて横断、矢状断、冠状断 |
受信帯域幅 | 記載なし | 100±3Hz/pixel |
信号加算 | 記載なし | 可 |
評価方法 |
・ウェッジ法 ・スラブ法 |
・ウェッジ法 ・スラブ法 |
その他 | 記載なし |
・SNR測定の撮像条件と加算回数以外の全ての項目を同一とする ・2つのスライスプロファイルのFWHMの差は10%未満であること |
コメント